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4月。市立里ヶ浜高校に入学した有原翼は、部活紹介の檀上に上がり、女子硬式野球部メンバーの募集を宣言する。しかし元々女子高だった里ヶ浜高校には男子野球部すらなく、翼は勝手に宣伝したことを怒られるが…。

同好会を立ち上げるには部員5人と顧問が必要で、さらに野球に必要な練習場所すらなく、頭を抱える翼たち。気持ちを切り替え、野球用品店でグローブを選んでいると、そこには翼たちと同じクラスの鈴木和香がいた。

グラウンドと顧問、そしてメンバーが5人集まったことで、いよいよ本格始動する女子硬式野球同好会。和香が考えたメニューをもとに、練習がスタートするがそこに突然、里高の“一人応援団”岩城良美が現れる。

1年前のリトルシニア全国大会・準決勝。藤浦シニア対蔵元中央シニアの試合を歯噛みして回送する龍。それは翼にとっても特別な試合だった。そして翼は自分がなぜ里高に野球部を作ろうと思ったのかをメンバーに話す。

龍の入部によって部員はついに9人に。翼はメンバーに他校との練習試合を提案する。里高野球同好会は、始まったばかりの急造チームで勝てる見込みは薄いが、試合ができることに部員たちは喜び、準備を進める。

清城との対戦後、これまで以上に練習に熱が入る野球同好会。内容もより本格的になり、部員たちの「上手くなりたい！」という気持ちは加速していく。だが、そんな想いに水を差すように、学校はテスト期間に入り…。

バットは折れ、トンボは壊れ、バックネットには穴が開き、同好会の部費では、用具の維持ができなくなっていた。正式な部活動に昇格する審査のため、生徒会の九十九伽奈が同好会へ参加することになる。

むしむしと暑い日。いつものように練習を終えた一同に、翼と智恵は大会へ出場することを提案する。公式戦への期待や不安、さまざまな想いが入り交じるが、大会への興味からみんなは笑顔で大会出場を決める。

龍の提案で大会前の1週間、お寺で強化合宿を行うことになった里高高校野球部。技術力アップとみんなでもっと仲良くという目標を掲げ、初めての合宿が始まる。そして、辛くも楽しい日々が過ぎていき…。

全国大会まで、あと2週間。里高野球部は強豪・向月高校の高坂椿から突然、練習試合を持ちかけられる。一同は疑問を抱きつつ、前向きに試合を引き受ける。そして、大会に向けたオーダーが発表されるが…。

全国大会前日。会場近くの合宿所にやってきた里高野球部のもとに、トーナメントの抽選結果が届く。対戦相手は清城高校だと知った矢先、偶然同じ合宿所に清城のメンバーが現れ、2校はバーベキューをすることに。

夕姫のエラーで同点に追いつかれてしまった里ヶ浜だが、気を引き締め、3回表の攻撃に移る。一方、清城高校の神宮寺小也香は焦っていた。彼女の異常な気迫の正体は、翼とはまた別のキャプテンとしての責任感だった。