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大学デビューを果たすも慣れない東京の道に迷ってしまった多田万里。同じような境遇の柳澤光央と共にキャンパスを目指していると、そこに1台の車が止まり、バラの花束を抱えた美女・加賀香子が降りてきた。

香子の執拗なストーキングから逃げ回る柳澤に誘われ、万里は映研の新歓コンパに参加。同学年の岡千波と談笑していると、隣の部屋が騒がしいことに気づく。周囲の制止の声をよそに部屋をのぞこうとするが…。

万里と香子は勢いでサークルの新歓合宿に参加することになった。集合場所で一緒になった二次元くんも一緒にワゴン車に乗せられ出発。しかし、合宿会場のセミナーハウスらしき建物を通り過ぎ、さらに山道を突き進む。

山の中で迷っていたところ、たまたま「おまつり研究会」の合宿に来ていたリンダ先輩に助けられた万里と香子は、無事に東京へと戻ってきた。翌日、登校した万里を二次元くんたちが待っていたが…。

実家から戻ってきた万里を待っていたのは、香子からの告白の返事だった。ハイテンションで接してくる香子に戸惑う万里。そこに現れたリンダ先輩に、香子は「おまけん」に入会することを告げる。

リンダ先輩からスニーカーをもらうことになった万里。2人のやり取りに違和感を覚えた香子は、リンダ先輩と何かあったのかと聞くもはぐらかされてしまう。そこに千波が現れ、コンパに誘われ参加することになる。

決死の告白の結果、自転車泥棒の現行犯で警察に補導された香子。大事に至らずすぐに解放されることになったが、香子は父親からこっぴどく怒られる。しかし翌日から、晴れて2人のイチャラブ生活が始まるのだった。

柳澤が早退したことを心配する香子は、万里に自分の代わりに様子を見てきてほしいと頼んだ。早速万里は柳澤の様子を見にいき、その汚部屋っぷりに驚く。千波のことですっかり落ち込んでいる柳澤だったが…。

風邪を理由に何日も学校に来ない香子が心配な万里。久々に登校してきた香子は快癒していないが、おまけんの練習に出ると言う。そこで万里は、2人の新しい関係を知った先輩たちから過激な祝福を受ける。

けがをして高熱を出した万里は、1人で病院へ行こうとするも自宅の前で力尽きてしまう。それを見つけたNANA先輩の助けでどうにか病院で診察を受け、自宅へ戻る。するとそこに、連絡を受けたと言うリンダがいた。

万里はおまけんの先輩たちに、夏休みに2人で海に行くための相談をすると、先立つお金が必要だと言われる。そこでバイトをしたいと香子に相談するのだが、一緒にいる時間が減ると猛反対されてしまう。

夜が深まり妖しく盛り上がるパーティ会場。そこで出くわした万里とリンダはお互いの格好に思わず笑いあう。そして、客たちから写真を撮らせてほしいと言われた2人は幾多のフラッシュを浴び、高揚感に包まれていた。

夏休みの最初のイベント、阿波踊りのお祭りが始まる。賑わう会場で、おまけんの先輩たちに問題が発生していると呼ばれた万里。そこには、あまりの緊張にポンコツぶりを発揮しているロボ子こと香子がいた。

柳澤に彼女ができたのではと、千波の家の前で張り込む万里と香子と二次元くん。だが千波に発見されてしまい、そのまま家に招かれる。そして、千波の家庭の事情と、ひとり暮らしを始めなければならないことを知る。

絶好の海水浴日和。車を出して迎えにいく二次元くんだったが、万里と香子、千波が遅刻。最後に何とか柳澤を乗せるが、渋滞で予定時間からどんどん遅れ、果ては雨まで降ってきて、着いた頃にはみんな疲れ切っていた。

海の帰り道、香子は居眠り運転で交通事故を起こしてしまう。千波が軽いけがをしただけだったが、自分のしでかしたことにショックを受ける香子。この日を境に彼女は、誰からの連絡にも応えなくなってしまった。

夏祭りが行われる河川敷の公園に近いビルで、おまけんの宴会の準備を手伝うべく早めに来た万里。しかし作業を先に進めていた先輩たちによって、遅れてきた香子と共に必要以上に生温かい表情で迎えられて当惑する。

万里が同窓会に出るため実家に帰省している頃、香子は寂しさに耐えられず万里の部屋に侵入してベッドや枕に思いの丈をぶつけていた。だがその様子をNANA先輩に見られてしまい、万里には言わないでほしいと懇願する。

実家から戻った万里。そのお帰りパーティの席で柳澤は、学祭の個人制作で「おまけんの短編映画を撮り、リンダ先輩とお近づきになりたい」と告白。その夜、部屋で2人きりになった香子は万里にプレゼントを渡す。

万里は母親から譲られた指輪を香子に渡す方法に悩んでいた。そんななか、おまけんの撮影を始めた柳澤は、リンダと思うように話ができず落胆する。その姿を見た二次元くんから、万里はアシストが足りないと怒られる。

昨日のお祭りの一件で気持ちが沈み込んでいるおまけんメンバー。そして万里は過去の記憶が戻り、今の自分が消えつつあることに対する恐怖と、それを友人たちに言えていないことへの不安に悩みだす。

香子からの突然の申し出に立ちすくむ万里。香子の父親に車で自宅まで送ってもらうが、立ち直ることができず家の前で座り込んでしまう。そこにNANA先輩が通りかかり、もう1度香子と話すよう万里を促す。

万里と香子はある約束を交わし、おまけんのみんなと学祭に向けてスタートを切る。一方、柳澤は万里と距離を置くようになり、万里と香子、そして柳澤の間に流れる微妙な空気を感じた二次元くんは一計を案じる。

学祭が終わり、完全に過去の自分に戻ってしまった万里は大学を休学して田舎に帰っていた。自分が東京で大学生活を過ごした事実があることは知っているが、はっきり思い出せることは何もなかった。