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相沢祐一は両親の都合で、7年前によく訪れていた北の街に住む叔母の家に居候することになった。従姉妹の名雪とも7年ぶりの再会になり、名雪に街の案内をしてもらっていた祐一は、月宮あゆという少女と出会う。

名雪の通う学校に転入した祐一は、偶然にも名雪と同じクラスになる。下校途中、商店街で祐一はたいやき屋から逃げてきたあゆと再会。またしても逃亡することになった2人は、見知らぬ道に迷いこんでしまう。

いきなり見知らぬ少女に殴りかかられた祐一。少女は空腹のため、そのままその場に倒れこんでしまう。身に覚えのない祐一だったが、ひとまず彼女を水瀬家に連れて帰る。しかし彼女は自分の名前すら覚えていなかった。

自分の名前が「沢渡真琴」だと思い出した少女は、そのまま水瀬家に居候することに。しかし、祐一が憎いと言うこと以外はまだ思い出せかなった。そんな真琴は祐一にさまざまないたずらを仕掛けてくるようになり…。

ノートを学校に忘れた祐一は、ノートを取りに夜の学校へ向かう。教室から出て来ると、月明かりに照らされ廊下で剣を持って佇む少女と出会う。それは、前日にも前々日にも偶然顔を合わせていた上級生の川澄舞だった。

祐一が目を覚ますとなぜか水瀬家で朝ごはんを食べているあゆの姿があった。あゆは秋子からもらった映画のチケットを差し出し、一緒に見に行こうと祐一を誘う。その後、祐一は真琴にバイトをさせようと奮闘する。

ある夜、祐一の部屋に真琴が忍び込んでくる。憎くき復讐の相手・祐一にいたずらを仕掛けようとするが、またしても祐一に気づかれ、しどろもどろになった真琴は苦し紛れの言い訳をしてその場を逃れようとする。

いなくなった真琴を探し回る祐一は、ものみの丘で寝ていた真琴とネコを見つけ家に連れ帰る。目を覚まして驚く真琴に優しく接する名雪と秋子。秋子にネコを飼ってもよいと言われた真琴は、祐一とネコの名前を考える。

体調を崩していく真琴の様子が気になり始める祐一は、もう一度美汐に話を聞きに行く。そこで祐一は美汐から悲しい事実を告げられる。名雪と秋子も真琴の様子を心配するが、真琴自身にも原因がわからない状態で…。

祐一から真琴の正体を聞かされた名雪と秋子。少しでも真琴のそばにいるため、祐一は学校を休むことにする。そんな祐一に真琴は「けっこんしたい」とつぶやく。祐一は美汐なら真琴の支えになってくれると思い…。

再び賑やかさを取り戻した水瀬家。一方、校舎の窓ガラスが割れたことで嫌疑を掛けられ、舞は職員室に呼び出される。1年生の時に窓ガラスを割ったことが原因で、舞にはよくない評判が付きまとっていた。

両親が旅行から帰るまで、水瀬家に泊まることになったあゆ。夜中トイレに行くために大騒ぎするあゆや、朝寝坊助な名雪など賑やかな水瀬家。そして舞踏会当日、祐一は学校に忍び込んでいた栞と会う。

舞踏会の最中に突然現れた魔物に襲われた佐祐理。魔物を倒すために戦う舞だが、周りからは奇異の目で見られてしまう。以前から舞に目をつけていた生徒会長の久瀬は舞を退学にすると言い出し…。

舞とともに魔物と戦い始めた祐一。舞の誕生日前日、いつものように夜の校舎で戦う2人だが、 舞が「魔物が狙っているのは自分ではなく祐一だ」と言い出す。舞の言葉が頭から離れない祐一は翌日舞に理由を聞く。

夜の学校で佐祐理が魔物に再び襲われる。決意を新たに魔物との最終決着をつけるべく、学校で戦う舞と祐一。激しさを増す戦いのなか、蝕まれていく体で果敢に魔物を倒していく舞。そして、魔物が残り一体となり…。

佐祐理と舞を見舞うため、祐一はあゆを連れて病院を訪れる。元気そうな佐祐理と舞の姿を見て、安心する祐一に舞は不思議な言葉をかける。2人の病室をあとにした祐一とあゆは、廊下で栞と出会う。

香里から聞かされた事実に驚く祐一。帰宅してからもそのことが頭から離れない様子の祐一をあゆは気遣い、そんなあゆに祐一は感謝する。さまざまな思いを抱えながら街を歩いていた祐一は公園で栞と出会う。

学校に登校するようになった栞。栞の誕生日が近づき、祐一は栞の誕生パーティを企画する。驚きながらも喜ぶ栞だが、出席者が気にかかる様子。あゆや知りあい数名に声をかけると言われほっとする栞だが…。

名雪が出場する駅伝大会当日。祐一は、あゆたちとともに応援に向かう。北川は祐一や香里を元気づけるためにも頑張ってほしいと名雪に頼む。トップに差をつけられながら、アンカーの名雪のもとにタスキが渡され…。

学校が終わると待ちあわせをして、あゆの落とし物を探すあゆと祐一。探し物は見つからなかったが、あゆは今とても幸せだと話し、暖かい時間が2人を包む。その夜、2人はあゆの学校を見に行く約束をする。

あゆが姿を消して一夜が明けた。誰もあゆの連絡先を知らず、あゆが通っているという学校も存在しないようだった。祐一は街中を探し回るがあゆの姿はない。落ち込む祐一を励ます名雪の気遣いに祐一は感謝する。

突然事故の知らせが入り、病院へ向かう祐一と名雪。2人は病院で一夜を過ごし、翌朝、憔悴しきった状態で家へと帰る。何か食べようと言う祐一に、名雪は自分のせいだと言い、部屋にこもってしまう。

全てを思い出した祐一はあゆの名を呼びながら雪の中をさ迷い歩くが、吹雪の中、道に迷ってしまう。力尽き、意識が遠のく祐一にひとつの影が近づく。祐一が目を覚ますとそこは知らない部屋の中だった。

季節は移りゆき、街に降り積もった雪も融け始め、木々の枝のつぼみがほころび始める。今までと同じ1日の始まり。それぞれの痛みを乗り越えた少女たちは、祐一に笑顔を見せる。ただ1人、大切な人を除いて…。