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ひとりで暮らす大学生・花菱薫は、学校の帰り道、駅で道がわからず戸惑う和服の少女・桜庭葵と出会う。駅の往来に押され、下駄の鼻緒が切れて困っている葵に、薫は慣れた手つきで葵の鼻緒を直してあげる。

夜が更け、葵は薫のアパートに泊まっていくことになったが、部屋に女の子を泊めたことなどない薫は、胸が高鳴る。布団は一組しかないため、自分はその辺で適当に寝るから、布団で休むよう葵に言う。

入浴中の薫は葵の突然の申し出に大慌てとなる。服を着たまま入ってくる葵を押し返そうとすると、流し場の石鹸を踏み、2人はもつれて倒れてしまう。すると、薫は何やら頬と手に柔らかいものを感じる。

雅に連れ戻された後、全てを捨ててでも薫と一緒にいたいと願う葵は、再び彼のもとへ戻る。「葵を薫さまの妻として契りを交わしてください」という、自らの言葉に戸惑いつつも、葵は意を決して薫のもとへ向かう。

久々に大学の写真部に顔を出した薫を待っていたのは、いきなりコスプレ撮影会をやらされている新入部員の水無月妙子だった。彼女の失敗や、佐藤副部長のコスプレ撮影会で、早速写真部はドタバタとなる。

桜庭館の新しい住人・ティナのもとへ、突然妙子が荷物を持って訪ねてきた。住み込みで働いていたハウスキーパーのバイトをクビになったからだ。「住む所がなくなっちゃったんですぅー」と妙子は泣く。

いつもどおり夕食の買い物に出かけた葵は、偶然、温泉のポスターを目にする。「旅行かあ。いつか薫さまと一緒に行けたら」と葵はついパンフレットを持ち帰ってしまう。「いつか薫さまと」と思う葵だが…。

ある日、ティナが桜庭館に真っ白なフェレットを連れてきた。ペットショップで見かけて、衝動買いしてしまったのだ。葵はどこか薫に似ているそのフェレットを気に入り、ペットとして飼うことに同意する。

葵と雅が法事で実家に里帰りする。「葵のことを忘れないでください、どうかお達者で」という葵にとっては、その一晩がたまらなく寂しい。そして妙子も、写真部の「旅は道連れツアー」に突然かりだされてしまう。

ある夜、桜庭館は、薫たちの大学生活を撮った写真の数々を見ながらみんなで盛り上がっていた。大学のどこにでも現れる猫の写真や、学長の銅像と肩を組んで笑う薫の写真などだ。その中の1枚がタイヤキの写真だった。

薫が所属する写真部の写真展が開催される。朝からティナや妙子は、大胆なレースクイーンファッションで写真展への呼び込みをする。ティナが展示会場から勢いよく飛び出してくると、ある少女とぶつかってしまう。

繭の家に泊まることになった薫は、彼女の部屋で遅くまでトランプのババ抜きをして遊んでいた。2人は何回かババ抜きをした後、眠くなる。薫は「どこの部屋で寝ればいいの」とほかの部屋で眠ろうとするが…。

七夕が近づき、桜庭館ではみんなで笹の葉に飾りをつける。ティナたちは願いごとを短冊に書く。7月7日は葵の誕生日。毎年、雅と2人だけで過ごしていたことを知った薫は「今までにない誕生日にしようよ」と葵に言う。

明立大学の昼休み、中庭のベンチでは薫たちが葵お手製のお弁当に舌鼓を打っていた。「今日の弁当も美味しそう」、「そうそう。ウチの大家さんは料理も家事も完璧ったい」と話は盛り上がるが、繭は面白くない。

買い物に出かけた薫と葵。葵は亡き祖母から譲り受けた着物を着ていた。葵の祖母は、着物というのは着ている人の想いが染み込むものだと教えていた。その着物を着た自分を薫が気に入ってくれたことが葵は嬉しかった。

ティナに連れられ、葵たちはデパートに水着を見にきた。たまたま水着を買いに来ていた繭も一緒に、それぞれ好みの水着を購入。葵も、みんなに内緒で水着を買う。そんななか、妙子のもとに一枚の絵葉書が届いた。

薫たちは妙子の祖母の海の家を手伝う。繭もちかに手伝わされてアイスクリームを売っている。そんななか、妙子はいつも自分に優しい薫のことを意識し始めていた。ちかはそんな妙子の様子を見て、ある計画を思いつく。

ティナが、写真部全員で動物園へ行こうと言いだした。中国から珍しい猿がやってきていて、明日まで動物園で公開されていると言う。それをテレビで見たティナが、その猿の撮影会をしたいと言いだす。

桜庭館に、ちかから写真が送られてきた。みんなで海の家に行った時の様子が思い出される写真だ。また、写真と一緒に同封された「てへへ、来ちった」と書かれたメモを見て、駅に向かった妙子と薫は、ちかを見つける。

ある日の夕方、桜庭館はコスプレファッションショーで盛り上がる。実は翌日から始まる明立大学の大学祭で、写真部はコスプレ喫茶を出展することになり、その衣装合わせをしていたのだ。また、葵も体操着姿になる。